ものづくりの仕事といえども、すべてが創造性に富む派手な作業ではありません。
特に作業数をこなさないといけない、職人・ライン工・アニメーター・漫画家などに単純作業労働が多いです。
体感ですが、「単純作業が楽しい!」と「単純作業が苦手!」な人は半々くらいいます。
また単純作業がいくら好きな人でも、何年も反復すると飽きが必ず訪れます。
しかし郷土玩具や工芸品の職人は何百年もの間、単純作業が主たる仕事です。
僕は1日約6時間の単純作業を、週6日でやっています。
年間だと1800時間以上の単純作業です。
僕はもともと単純作業が苦手で、工場でのバイトや、公務員時代に書類をただ封筒に入れるなどの作業が大の苦手でした。
そこで
私がどのように日々の単純作業をこなしているのかをご紹介いたします。
「仕事やバイトに単純作業があるが、楽しく仕事したい!」
「苦手な単純作業が得意になりたい!」
というような人に参考にして頂けたら嬉しいです。
単純作業対策①カレンダーに進捗を記入
私は毎年ネットで注文し、シンプルな壁掛けのカレンダーを作業場に貼っています。
毎日の締めに、作業した個数を記入しています。
「同じ人形を1000個作らないといけない」というような、数とのたたかい系の単純作業には最も有効なテクニックです。
これはモチベーションに大きな効果があります。
カレンダーに数を記入すると、一日で40個できていたことが、だんだん50個できるようになったとかの成長が見えます。
「あ、自分は成長しているんだな」と実感が生まれます。
すると人間というのは単純なもので、驚くほどやる気が上がります。
作業のゲーム化ともいえるかもしれません。
またやる気がおきない日でも「一日最低40個やろう」とかの検討もつけることができます。
私はこれで単純作業が楽しくなり、好きになりました。

カレンダーはなるべくシンプルで書き込みスペースが多い方が便利です。
作業個数を書くことはデータとしても有用ですので、一番におすすめします。
単純作業対策②ラジオやオーディオブック
業種にもよりますが、仕事中にラジオを聞くことも自営業の方なら可能です。
筑前津屋崎人形巧房も、昔から作業場にラジオが流れています。
今はラジコなどのスマホアプリで、好きな番組を聴くこともできます。
Bluetoothのイヤホンを片耳だけで使えば、外の音もシャットダウンせずに、自分の好きなラジオを聴きながら仕事ができます。
作業のBGMにすると、単純作業をする人にとって楽しみが増えますね。
私の個人的なラジオのおすすめは、
- 伊集院光 深夜の馬鹿力
- 霜降り明星のオールナイトニッポン
- マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0
- オードリーのオールナイトニッポン
- ハライチのターン
- OVERTHESUN(ポッドキャスト)
などなどです。
自分に合う番組を見つけると、毎週の楽しみになります。
「明日は火曜日だから、伊集院さんのラジオが聴きながら仕事ができる」
というように仕事にもメリハリが生まれます。
楽しむだけでなく、曜日感覚が失われがちな自営業に、リズムが生まれるというメリットもあります。
ラジオは苦手という人はオーディオブックがおすすめです。
音で聞く小説やビジネス本は声優さんたちの声で心地よく、単純作業も捗ります。
ただし長い小説を聴くと「作業に集中するとストーリーが追えなくなる」というデメリットがあります。
(僕は短編集を聴いていました)
個人的には芸人のトークなどの気軽さが好きなので、現在はラジオのみになっています。
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単純作業対策③無心になる時間を用意(メリットを活かす)
自営業で単純作業をするとなると、永遠とオーディオブックなどで勉強しながら作業することも可能となります。
しかし何時間もするとすごく疲れます。(実体験済み)
疲れの原因はマルチタスクで脳に膨大な負荷がかかることが原因です。
これでは、単純作業のメリットが発揮されません。
単純作業のメリットとは、無心になれることです。
無心で反復をすることによって、新たなアイデアが生まれたり、作業が効率よく行えるようになることがあります。
これは瞑想やマインドフルネスといった状態に近いです。
そのため、何も考えず(ラジオなども聴かず)、作業に没頭する時間も絶対に必要です。
アイデアがポッと生まれた時は、スマホのメモ帳にメモっておくとアイデア集となり、人生の糧となります。
実際に、ブログに書くことや、新たな作品のアイデア、SNSの使い方など、私の考えは単純作業中に生まれています。
【単純作業対策まとめ】バリエーションを持たす
以上が、僕なりの苦手な単純作業を楽しくするための対策3つでした。
①進捗をカレンダーに書き、作業をゲーム化する。
その中でバランスを意識して、単純労働の中で
②楽しめる時間(ラジオやオーディオブック)
③無心になる時間(マインドフルネス)
を分けるということです。
単純作業もバリエーションを持たすことで、メリハリが生まれ、飽きを防止することが可能です。
ぜひ「単純作業が苦手」という人は試してみてください。
手作りの品には単純な動作の反復が不可欠です。
そこから味わいだったり、細やかな表現に繋がっていることは確かです。
今後のものづくりがより機械に頼るようになっていくと、比例して手作りによる表現の重要さは増していくでしょう。
単純作業も、機械には出せない味や美的表現があると思っています。
そのように仕事を捉えなおすのも、単純作業が楽しくなるコツなのかもしれません。
ここに書いた以外の対策ももちろんあると思います!
ぜひ自分なりの単純作業のバリエーションを探してみてください。