津屋崎人形モマ笛について、製作工房として解説します。
津屋崎人形モマ笛とは?
福岡県津屋崎の「モマ笛」は、遠く安永の頃(1770年代)より作られています。
つまり福岡県の伝統郷土玩具になります。
その昔、津屋崎では、ふくろうのことを昔「モマ」と呼んでいました。
ふくろうは先を見通す能力を持つ生き物とされ、その姿をかたどった土笛「モマ笛」は、縁起物として神社で授与されていた歴史もあります。
現在では郷土玩具として、縁起の良いインテリアとして飾る方が多い人形です。

また、昔は郷土玩具としてだけではなく、お年寄りがこの笛を吹いて気道を広げ、食事の喉の通りを良くするために使っていたのだとか。
今も笛が介護の現場に取り入れられたりもしているので、トレーニングになるのでしょう。
モマ笛のサイズ別の音色は?
モマ笛は、よく「すずめですか?」と聞かれますが、ふくろうなんです。
笛の後ろにある吹き口からしっかり息を吹き込むと、ふくろうのような「ホーホー」という低い音が出ます。
▼サイズ別モマ笛の音色比較は、下記の動画をご覧ください。
津屋崎のモマ伝説とは?
昔、信仰深い正直者が宮地嶽の山中で道に迷い途方にくれていた時、モマ(ふくろう)に導かれ金の玉を得ました。
「これは神のお授けに違いない」とこの金の玉をお祀したところ、たいそう商売が成功しました。
これが津屋崎のモマ伝説です。
つまり古くから、商売の縁起物だったということです。
津屋崎人形モマ笛の種類
ひとえにモマ笛といっても種類があります。
ここでは各モマ笛の種類と特徴を、写真とともに紹介いたします。
モマ笛大

モマ笛の大サイズです。 高さ5.5cm 横7cm 奥行き8cm
一番フクロウに近い音(ホーホーという音)がでます。
少し下を見ているような表情なので、高いところ(本棚の上や靴棚の上)に置くと可愛らしいです。
モマ笛中

モマ笛の中サイズです。
無印良品の福缶に入り、世界中で販売されたモマ笛です。
高さ4.5cm 横5cm 奥行6.5cm
こちらは、一番丸っこい形で、正面を見ているため、置き場所を選ばないデザインです。
モマ笛小

モマ笛の小サイズです。 高さ3.5cm 横4.5cm 奥行き 5.5cm
可愛らしいサイズ感で、絵付け体験では一番人気です。
こちらの音色は「ピーピー」という感じです。
デザインとしては、顔が少し上を見上げているため、テレビ台の上や、こたつの上などの低い場所に飾ると可愛いです。
かさねモマ笛

モマ笛の大の頭を凹ませて、モマ笛の小を乗せています。
こちらは福津市のふるさと納税の返礼品に選ばれています。
もともとは京都のお茶屋さんから、「お茶の道具に使いたいから、頭をへこませて鉄瓶の蓋を置けるようにできませんか?」という相談がありました。
そこで、頭を凹ませたモマ笛大を作ったことがきっかけで生まれたセットです。
津屋崎人形の中でも、親子などの愛を感じる縁起物になったと思っています。
モマ笛特大

高さ約10cmのとても大きなモマ笛です。
こちらの音は「ブオー」という感じの音がします。
旧型モマ笛

高さ7cm
モマ笛の原型に近い、旧型のモマ笛です
音はモマ笛大とほぼ同じです。
モマ笛原型

江戸時代ごろに作られたとされるモマ笛の原型です。
こちらはリアルなふくろうですね。
貴重な資料として筑前津屋崎人形巧房で展示しています。
実はモマ笛は歴史とともにすこしずつ変化させています。
ゆえに郷土玩具といっても著作権は存在します。

津屋崎人形モマ笛を買えるお店
津屋崎人形モマ笛の制作は、【現在】筑前津屋崎人形巧房のみです。
そのため筑前津屋崎人形巧房の店頭にはモマ笛が並んでいます(干支や山笠のシーズン時を除く)。
当工房以外にも、全国に取り扱い店がございます。
直営のネットストアでもご覧いただけます。
筑前津屋崎人形巧房のホームページでは全国のモマ笛の販売店を一覧にしています
ぜひご覧ください。

モマ笛の吹き方と音が出ないとき

後ろの横長の穴が吹き口です。
軽く唇を当てて、息をふきこんでください。
上に開いた穴から音がでます。
音の出が悪いときは、吹き口の奥にホコリなどが詰まっていることがあります。
爪楊枝などで、ホコリを取り除いてください。
津屋崎人形モマ笛の絵付け体験
イベントなどで絵付け体験をすることもありますし、工房でのモマ笛絵付け体験もできるようにしています。
お子様連れやカップルなどをはじめ、幅広い世代の方に体験いただいております。
福岡に来られる際は、ぜひご予約して絵付け体験をお楽しみください。

モマ笛とマツコの知らない世界
津屋崎人形のモマ笛は、津屋崎の古いおうちにひっそりと飾られているような存在でしたが、2018年に「マツコの知らない世界」の「ご当地民芸品の世界」で紹介されたことで、広く知られるようになりました。
この番組に出演された瀬川さんは、福岡で山響屋というお店をされていて、モマ笛をはじめとした津屋崎人形もお取り扱いいただいています。
「マツコの知らない世界」の内容は現在は視聴できませんが、瀬川さんの本にはテレビに出た民芸品が多く紹介されています。
ぜひ本をご覧ください。
マツコDXさんはモマ笛を気に入ってくださり、撮影後に瀬川さんがプレゼントされたそうです。
モマ笛と細野晴臣さん
音楽家の細野晴臣さんは工房までモマ笛を買いに来ていただきました。
またデビュー50周年記念展「細野観光1969-2021」でモマ笛(大)を展示されていたようです。
写真撮影可の展示だったらしく、展示を見られた方から写真をいただきました。

良い音が出るモマ笛や土鈴は音楽家の方に気に入っていただくことが多く、松山千春さんもお買い求めに来られたことがあります。
モマ笛と映画「すずめの戸締り」
2022年はFBS放送の番組にて、映画「すずめの戸締り」のヒット祈願で、 新海誠監督、原菜乃華さん、松村北斗さんに、モマ笛がプレゼントされました。
新海誠監督「すずめだ!」「音はフクロウ」
原菜乃華さん「かわいい!」
松村北斗さん「思いが嬉しいです!」とコメントいただきました。
「#すずめの戸締まり」のさらなるヒット祈願に、番組内で津屋崎人形のモマ笛をプレゼントしていただきました。 #新海誠 さん #原菜乃華 さん#松村北斗 さん
— 筑前津屋崎人形巧房|CHIKUZEN TSUYAZAKI NINGYO KOBO (@tsuyazakih) December 3, 2022
FBSの皆様、ありがとうございました。 https://t.co/1ObmpZa3fY
過去のコラボモマ笛(限定品)
過去の企業コラボなどで製作したモマ笛を紹介いたします。
どれも数量限定で、いまは手に入らないモマ笛です。
しかし、最新のコラボなどは販売前にSNS等で告知いたしますので、フォローいただけますと幸いです。


福岡天神VIOROのLTさんで販売されました。
とても人気で、すぐに完売しました。
上から見ると、本物のイチゴに見えるように絵付けを工夫しました。


にわかせんぺい型のメイクパレットが付いたムック本では、僕や東雲堂さんとのコラボ津屋崎人形を紹介いただいています。
今後のコラボなどは販売前にSNS等で告知いたします。
フォローいただけますと幸いです。
津屋崎人形モマ笛のまとめ
以上が、モマ笛の由来・種類などの情報まとめでした。
モマ笛は津屋崎人形を代表する人形ですが、
津屋崎人形の歴史、津屋崎に歴史が詰まった人形です。
これからも大切に、丁寧に作っていきたいと思っています。

