実はプレゼントに最適?虎(寅)の縁起とは?【人形師が解説】

令和4年(2022年)の干支は虎(寅)です。

親戚やご家族、仕事関係の人に干支の人形をプレゼントされる人も多いです。

その時に
「来年の干支の寅だよ」
と言ってプレゼントするより、


「虎にはこんな縁起があるんだよ~」
「虎にはこういう歴史があるんだよ~」

という知識を添えると、
ちょっとおまけが付けられたようで、プレゼントする側もされる側も嬉しくなります。


今回はそのような、虎の縁起を人形師の視点で解説します。

ぜひ、干支の話になった際にご活用ください。

色味が派手な虎の人形は、置くだけで存在感がありますね!


虎の縁起

虎の縁起は以下のとおりです。

  • 虎は移動能力の高さから「一日で千里を行って千里を帰る」(安全に旅行ができる)という縁起が有名です。
  • 子虎に愛情を注ぐことから、子供の健やかな成長を祈願にも使われます
    (そのため、大切にして手離さない金品を「虎の子」と言ったりします)
  • 外敵を睨む虎は強さの象徴、厄除けの縁起物です。(後述しますが、中国の文化のようです)
  • 金色の縦模様は金運の象徴ともされ、月に2〜3回ある「寅の日」は金運招来日と知られています。

2022年は全人類が、虎のように旅行ができ、金運に恵まれる年になることを願うばかりですね。



虎の歴史

そもそも、日本と虎にはどのような歴史があったのでしょう?


昔から虎は日本に生息していません

そのため、古くから日本では虎とヒョウがつがいで描かれた作品があったり、尾形光琳も猫っぽくかわいらしく表現していたりと、割と想像でデフォルメされたキャラクターでした。



朝鮮半島や中国に生息していたようですが、現在は絶滅危惧種です。

20世紀初頭、10万頭が生息していたといわれるトラは、現在約4,000頭前後にまで減少しました。
トラはかつては、毛皮やトロフィー(動物の頭部を剥製にした壁飾り)、大物撃ち(大型の動物を狙ったスポーツ・ハンティング)を目的とした狩猟の犠牲になり、現在は、漢方薬の材料にすることを目的とした密猟と、大規模な生息環境の破壊に脅かされています。

WWFホームページより


そう考えると、動物園で見られる虎にも歴史がいろいろあるんだなあと、感慨深くなりますね。

中国での虎人形

昔から中国では子供が無事に育つように、おばあちゃんが虎の枕や帽子、履物を縫って、孫にプレゼントするという風習があったそうです。

また、中国や台湾には「虎爺」という神様がテーブルに下におり、子供を見守っていると言われているそうです。

今は「漢声雑誌」という中国の民間文化を紹介する雑誌社が、虎の人形を作っています
割とオシャレな雑貨屋や本屋に置いてあるため、人気のお土産です。

虎の人形は、子供に与えたり、玄関に置いて魔除けにするのだとか。


写真のぬいぐるみは2019年に台湾した旅行した際に買ってきました。
500台湾ドル(日本円で2000円くらい)だったと記憶しています。

左;台湾の虎人形 右;日本の張子虎


日本での虎人形

古来から日本は朝鮮半島や中国との往来があり、日本人にも虎という獣は認知されていたようです。

8世紀の歴史書「日本書紀」には、百済に派遣された武人が虎を退治し、皮を持ち帰ったと記述されています。

特に江戸時代には虎の張子玩具が盛んに作られ、工房が所持しているものだけでも種類やサイズが多岐に渡ります。
当時も人気があったことの証明ですね。


特に有名なのが、

福島県三春の腰高とら

その他、静岡県や福岡の博多張子の虎が有名です。

加藤清正の虎退治

また日本の歴史では加藤清正の虎退治が有名ですね。

国内統一した豊臣秀吉は、秀次に関白を譲り、天正十九年(1591)、肥前名護屋(現佐賀県唐津)に城を築き、翌年四月、配下の西国の諸大名を糾合し、名護屋城より朝鮮に出陣した(文禄の役)。


ともに出陣した武人の中でも、豪傑として知られた肥前熊本藩初代藩主加藤清正の向かう処敵なく、無人の境を行くが如く破竹の勢いであったといわれる。


ある日、山に陣営を構えると、虎により軍馬が殺された。
大いに怒った清正は家臣に山を取り囲ませ、山中を探索した。


やがて1匹の大きな虎が茂みから飛び出し、清正めがけて疾走してきた
清正は大きな岩の上に登り、十文字の槍を使い退治した。


この時、槍の片方の刃が折れ、その槍は「片鎌槍」と呼ばれるようになったといわれる。

虎退治は、武将のエピソードでよく出てきます。

特に清正の虎退治は、熊本をはじめとした九州で人気です。

津屋崎人形で1番古いとされる人形も岩乗りの加藤清正です。

津屋崎人形の最古の人形「岩清」(型は江戸時代末期安政のもの)


虎退治は五月人形でも人気のモチーフです。

 

このことから、虎は強さの象徴であり、

虎のように強くなってほしい
あるいは
虎をしのぐほど強くなってほしい

という祈りの人形だと言えます。

中国や台湾でも同様の扱いというところが面白い点ですね。

おすすめ虎人形


台湾の虎人形は「你好我好」から購入いただけます。
私が台湾を訪問した際に訪れた雑貨店で、日本向けのオンラインショップも運営されています。



また手前味噌ですが、津屋崎人形の虎人形もおすすめいたします。

張子風虎人形

招き干支(寅)

干支裃(かみしも)寅

まとめ

  • 虎は旅行の縁起がある
  • 虎は強く育って欲しいという子育ての縁起がある
  • 虎は玄関に向けて飾って、厄除けがある
  • 虎は金運にも強い

寅人形は、
旅行好きな方へのプレゼント
子育てを頑張っている方へのプレゼント
などにもピッタリです。

寅人形は、特徴的な縦模様が多く、
人形師からすると、干支の中でもトップレベルに絵付けに時間がかかる人形です。



しかし、手に取っていただいた皆様の金運が上がるとなれば、手は抜けませんね(笑)。



2022年が人類にとって、虎のように雄々しい年になりますように願っております。

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