郷土芸術・郷土玩具関連の本はたくさん出版されています。
津屋崎人形もたくさん紹介いただきました。
たまには眺めているだけで楽しい本や、視覚に訴える本も楽しいものです。
私は日本史の図説や、写真付きの資料集などを見たりしています。
そこで、郷土玩具職人の目線で、この本楽しいなーという郷土玩具の本をご紹介いたします。
日本中に郷土玩具は存在し、姿形や歴史も様々です。
パラパラめくり、ちょっとした旅行気分も味わえるものとなります。
目次
郷土玩具の入門書
文筆家の甲斐みのりさんが書かれた本で、郷土玩具界にインパクトを与えた本です。
インパクトの理由は単純に若い女性などが買いやすい本として書かれたことです。
ショーケースにコレクションする郷土玩具ではなく、生活に馴染ませることができるとした目線が画期的でした。
生活に溶け込む郷土玩具を紹介されているため、インテリアが好きな人にもおすすめです。
出版から5年以上経った現在でも、この本きっかけで郷土玩具を知りましたという若い人がお店には来られます。
アートとしての郷土玩具の本
フランス人アーティスト、フィリップ・ワイズベッカー氏が日本全国をまわりながら書いた、デッサンとエッセイ、写真による探訪記です。
フィリップ・ワイズベッカー氏とは
1942年生まれ。パリとバルセロナを拠点にするアーティスト。JR東日本、とらやなどの日本の広告や書籍の挿画も数多く手がける。2016年には、中川政七商店の「motta」コラボハンカチで奈良モチーフのデッサンを手がけた。作品集に『HAND TOOLS』ほか多数。
こちらは英訳版も出ており、郷土玩具を作っている職人からしたら、「郷土玩具を外国に発信してくれてありがとう」と思っています。
アートやデザイン好きの人におすすめです。
ゆるい郷土玩具の本
お世話になっている山響屋店主の瀬川さんが書かれた本です。
ありがたいことに表紙は津屋崎人形のごん太で、最初のページにも他の津屋崎人形も紹介いただいております。
ゆるすぎる顔のだるま、絶妙にデフォルメされた招き猫、ヤンチャな姿で踊る福助。見ていて楽しくなる郷土玩具をぜひご覧ください。
特に若い方におすすめしたいです。
招き猫の図鑑
招き猫コレクターのバイブルです。
この本を片手に、全国の招き猫を作る工房を訪れる方がかなり多いです。
また最近は、京都の郷土玩具平田さんが復刻された、猫特集の「おもちゃ通信200号」が話題となっています。
気になる方は、郷土玩具平田さんのHPのお問い合わせ欄でご連絡されてください。
児童向け郷土玩具の本
日本玩具博物館監修の本です。
4冊で47都道府県の郷土玩具が網羅されています。
児童向けに作られており、写真が多く、フリガナもついているため安心です。
(4)四国地方・九州地方では、津屋崎人形もしっかり紹介いただいています。
自分が撮った写真が本に載っているのは、なんとも不思議な感覚です。
絵本となっている郷土玩具の本です。
日本全国の数多くの、だるま、招き猫、こけし、犬、福助、鯛の縁起物が、ていねいなイラストで描かれています。
津屋崎人形からは、福助と招き猫が参加しています。
ぜひ探してみてください。
海外の郷土玩具の本
こちらは世界の民芸玩具を特集された本です。
郷土玩具は国によって違いますが、日本との意外な共通点なども見えて面白いです。
厄除け郷土玩具の本
郷土玩具の会の会長が、最近出された本です。
疫病退散の歴史を垣間見ることができます。
【まとめ】郷土玩具の本は図鑑のように楽しもう
郷土玩具の本はパラパラ見ても楽しいです。
「意外とこれほしいな」とか「これはかっこいい」とか「これは怖い」とか「インテリアとして寝室に飾るといいかも」とか、さまざまな発見があると思います。
「変な生き物図鑑」的な感覚で楽しんでいただけたらいいなと思います。
そして「全国に生息している郷土玩具の捕獲旅」のきっかけになればと思います。